無質量置き場

星と写真と独り言

夢の話 

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夢日記である。

 

まあ夢なんて誰でも見るものだろうけど、正直言って私の場合、時々それはかなり「危うい」物だったりする。

 

これは何年も前の話だが、私をとても慕ってくれていた同性の友達が居た。どこかに行く時はぴったりくっついて、腕をよく絡ませて歩く。
まあ女子の友情でも『あるある』なパターンだとは思うが、その時の私はどうしても素直に受け取れなかった。「離れろよ」なんて言いつつも、ニタニタ笑ってた。(気持ち悪い)

まあ、心のどこかで、人の善意や好意を信じられない自分だった。

 

ある日、そいつは夢にやって来た。西日がカーテンに濾されて柔らかく差し込む部屋に。

私は多分仰向けになっていて、そいつが覆い被さって来るのをただ、みていた。

そっと手をシャツに伸ばす。

 

『えっち』

 

パッ と目が覚めた。

 

動悸がする。気分が悪い。

試したんだ。友達の事を。

人の善意や好意を、文字通り"行為"で試そうとする自分が、眠った脳の裏側に居た。

性欲とは切り離された、試し。臆病の裏返しは裸を求めた。

続きはシなかったにしろ、罪悪感で刻まれたこの夢は何年経った今も覚えている。

 

まあこんな具合でさ。

 

そして、この間の夢はこうだ。

私に付き纏う男がいた。皆が知っている、遠くに行ったはずのアイツ。という設定。

なんか、顔は那須○○心に似ていた。ぶっちゃけチンピラ系。確実に現実の私が関わったことのない人類である。やや強引だが気性は落ち着いている様子。

彼は同じ友人グループの一員であったが、どこかに引っ越した後、いつの間にか地元に戻って来ていて私が切ったはずの縁を戻そうとしているようだった。

まあ、俗にいう元彼ポジションである。(無論、現実でこんな奴は知らん)

 

もちろん何らかの原因があって縁を切った私は、その場に居ても知らんそぶりをして彼を徹底的に避けた。彼は確固たる信念があって戻って来たようだった。周りや私に危害を加えるつもりは無さそうだが、グループで彼をおかえりと歓迎する中、気がつけば私と距離を詰め、耳元で言葉をかけてくる。

『わかってるんだぞ、俺が必要なんだろ』と。

 

正直

 

最高に気持ちが

 

良かった。

欠けている自分の一部を埋められている感じがした。

 

『嘘だろ』と思う方。まあ夢なんで。現実じゃこんなストーカーもどき勿論イヤでしょうが、夢の中特有のフワフワした危機感のない感覚の中ただ背中にゾクリとくる悪寒が心地よかった。

 

容姿や言い方は抜きにして、どんな集団の中にいても『私だけ』を『一方的』に『必要としている』存在が 戻って来た。

 

おそらく、”それ”はどんなに私が拒否しても諦めない。

どこかで私の安全も確証されている感覚があった。

いや、監禁されるとかだったらそりゃ嫌だけど、私にとって精神の自由を奪われるということは『必要とされている』という快楽に繋がる からだ。

口先だけの私の『拒否』がちっぽけな価値だという事をわかっているのだ。

リスペクトなくては成立しない相互依存。彼もまた『私でなければいけない』という事を理解しているのだ。

 

嫌悪、尊敬、屈服、陵辱、抱擁、溶解、期待、全てがあった。

 

パッ と目が覚めた。

 

完璧な理解者 だと思った。

 

私の『拒否』さえ『軽んじてくれる』『最低な存在』がかつてこの世に居ただろうか。

いや。自分が現実世界で開示しない以上、ありえない話だ。

 

ありえない話だからこそ、夢見るのだ。

 

全てに身を委ねる友人と、全てを欲した私の糧となる恋人を夢見るのだ。

 

日記である。